クラウド、ソーシャルに続き、ビッグデータが三種の仁義となり
マーケティングなどの分野で注目を浴びている。
ざっくり説明すると既存のシステムでは管理しきれない膨大なデータ群のことだ。

ビッグデータはその奥深くまでを追究できる非構造化データであり、
時系列的、リアルタイム的なものを収集、解析できる巨大な情報を指す。

従来見過ごされてきたような情報を記録、保管、解析することで、
社会に、ビジネスに、教育にと、様々な知見を得ることができ、
新しい仕組みや概念までを創造することができると様々な分野で研究が進んでいるのだ。

ビッグデータの活用によって、新たなマーケットの創造、
従来の情報分析では捉えきれなかったニーズ、モノ単位、ヒト単位で細かなデータを取得し
自社のビジネス、異業種とのコラボレーションまでをも可能とし、
見落としていた複雑な情報を可視化できるようになったのだ。

そういった視点で、数理的なビジネスモデル開発に取り組んでいけば、
競合より先進的な企業へ成長できるのではないだろうか。

さて、日本でのビッグデータの活用事例はまだ少数で後進国だが、
最も顕著なのはGoogleが検索履歴のデータを蓄積した広告モデルや、
Amazonがクリックストリームを使ったレコメンドコンテンツなど、当然IT事業が先行している。

他にも、GPSによるドライブ履歴を分析し、カー関連の製品開発やマーケティング活かしている事例、
過去の故障履歴から故障を予測した技術革新やマーケティング戦略の立案、
コマツ、リクルート、マクドナルド、etcと、今後も様々な事例が起こるだろう。

こうした巨大データの解析を行うのがデータサイエンティストという職域で、
現状の『商品レコメンデーション』『行動ターゲティング広告』『位置情報マーケティング』
『不正検出』『顧客離反分析』『故障予測』『異常検出』『サービス改善』『渋滞予測』
『需要予測』『流行病予測』『株式市場予測』『コスト最適化』以外でも、
履歴データを解析予測するだけでも、あらゆるシーンで活用できるだろう。

わが社では、食履歴から血栓リスクを告知したり、新卒や新入社員のつるみを防止したりと、
体感データを駆使してデータマネージメントに役立てている(笑)。

最後に、分析力を活かしきれない企業の体質は、分析手法でも、データ量でも、分析技術でもない。

分析重視への転換を妨げるのは、
『ウチでは昔からこうしてきた』という社内でしか通用しない常識が幅をきかせ、
その正当性が検証しきれないのだ。

経営陣がデータや事実の裏づけのない意思決定をしても批判されない。
むしろヒラメキ型のリーダーがもてはやされる。

分析のスキルを備え、データの山から宝を掘り出そうとする人間がいない。
何も思いつかないとき仕方なくやるのが分析だとされ、専門知識をもたない人間が取り組んでいる。

『そのアイデアは良いか悪いか』よりも『それを言ったのは誰か』が問題にされるという
体質的なところにあるのだと思う。

ビッグデータ

written by 全研本社 代表取締役 林順之亮