こんにちは。
最近は寒くなり、サバゲーよりもスノーボードが楽しい佐藤です。
業務ではユーザインターフェイス(UI)デザイン等を行っています。

突然ですが、良いUI、美しいUIとはなんでしょうか?
見た目が綺麗だったりカッコいいことでしょうか?
でも、見た目は綺麗だけれど、すごく使いづらいWEBサイトだったら?
それでは良いUIとは言えませんよね。

良いUI、無駄のないUI、美しいUIとは
利用するユーザーが必要な情報を最短で引き出せる、
そのサービスに最適化されたデザインのことを言います。

いかにユーザー目線になれるか、無駄を省けるかなど、
単なる見た目にとどまらない設計のセンスが問われます。

UI設計一つでコンバージョンが大きく変わるなど、
UIはサイト内の回遊性やクリック率に大きな影響があります。
現代のWEBデザインを行なう上で欠かすことのできない、重要な要素なのです。

そこで、今回は心理学を応用し、
よりユーザビリティに優れたサイト作りにするにはどうしたらいいのか、3つほどご紹介いたします。

①目標に近づくほどヤル気がでる
コーヒー1杯につきスタンプを1個押してもらえ、
カードがスタンプで一杯になるとコーヒーが一杯無料になる、
そんなポイントカードがあったとします。

Aは欄が10個ありスタンプが1個も押されていないポイントカード、
Bは欄が12個ありスタンプが2個押してあるポイントカード。

どちらも残り10個のスタンプを押してもらう必要がありますが、
Bのほうがスタンプを集めるのが早いんだそうです。
これを「目標勾配」といい、
目標に近づくほど行動が早くなる現象のこと
をいいます。

とある研究では「すでに完了したものに注目する」のと「到達までに残されているものに注目」するのとでは、後者の「残されているものに注目する」のほうが目標に向かう強い動機付けになり、なおかつ「やる気」が出るとの結果が得られたそうです。

この目標勾配効果はWEBサイトのUIに活用することができます。
たとえば、プロフィールをどれだけ入力したかのステータスバーや会員登録の進捗を知らせるナビゲーションなどで、明確な目標をユーザーに提示し行動させることに役立ちます。

②不安を感じている時は馴染みのものがありがたい
本当にこのままでうまくいくんだろうか、と生きていく中で不安を感じることは多々あると思います。
そんな時のあなたに当てはめて考えてみてください。

不安や悩みに直面したあなたが帰宅途中に寄ったスーパーで朝食のパンを買うとします。
その時、「見たこともないメーカーの新製品」と「いつも慣れ親しんだメーカーの食パン」だったらどっちを買いますか?
きっと後者を選択するばすです。
新製品など冒険をする時はきっとテンションの高いときや気持ちに余裕がある時でしょう。

新しいサービスやWEBサイトにくるユーザーは少なからず不安を持っています。
サービスにもよりますが、
ユーザーが利用する時の心理状況なども考慮し、使い慣れたナビゲーションやボタン、期待する動作などUIに取り入れていくことが大切です。

③注意力の継続時間は10分が限界である
皆さんは興味のない話をどれくらい集中して聞くことができますか?
関心がある事であればいくらでも大丈夫だと思いますが、
人は興味のない話だと7~10分をすぎたあたりから注意力が極端に低下するそうです。

コンテンツを作る際も7~10分で読める記事にしたり、それを超えるような場合であれば、途中で新しい情報に触れてみたり、休憩を入れてみたりするするのも効果的ですし、動画配信などは7分程度で終わるものにするのが望ましいと言えます。

このように、人間の行動原理を理解しデザインを組み立てることで、相手を混乱させない、人間の思考や行動・遊び方にマッチした、直観的で人を引きつけるウェブサイトやアプリケーションが作れるようになると考えています。

これからもさらに経験を重ね、
我々が運営しているサービスのユーザビリティ向上に役立てていければと思います。