こんにちは、バリューイノベーション事業部(以下VI)CSの根本暁です。

突然ですが、みなさんは「アンドロギュノス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アンドロギュノスとは古代ギリシャの哲学者プラトンの対話編「饗宴」で紹介される、一つの体に男性の体と女性の体を有する人間の原型と考えられていた存在です。

数々のイタズラや悪事を働いたことで、神の怒りを買い、男の部分と女の部分は分離させられてしまいます。

そのため、人間はアンドロギュノスの時のパートナーを探し続けていると「饗宴」では語られています。

自分に欠けたる部分を追い求める人間という存在をうまく言い表している話だと思います。
その考えに立つと、私は自分に無いものを埋め合わせるために全研に入社したのではないかと感じます。

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学生時に行ってきたこと

それでは、大学時代に私が何をしてきたのかを簡単に紹介します。

大学時代、ゼミは「中東イスラーム文化論ゼミ」に属し、中東やイスラームに関わる講義を時代や地域を問わずに受けていました。

その他、気になる講義を雑食的・つまみ食い的に受講し、副専攻としてジャーナリズムの授業にも参加していました。

授業の一環で沖縄、福島、アイリン地区に足を運んだりしました。授業の締めくくりとして「タロット占い師」をテーマにルポルタージュを書いたとこはいい思い出です。

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▲ 中米の社会主義国キューバの国会議事堂をバックに撮った写真です。

全研との出会い

ジャーナリストを目指さなかったのは、正義の名の下に、決して折れることのない剣として戦い続けるストイシズム(克己禁欲主義)に気後れしていたからかもしれません。
しかし、心の中では社会貢献がしたいという青臭さを秘めつつ、就職活動していたのです。

自分がジャーナリズムに必要だと考えていた「より多くの人に行動を喚起する力」を持つマーケティングの会社は面白いのではないかとぼんやり思っていました。
とりわけその中でも、公益性を有している会社が自分の理想でした。

ある時、合同説明会に参加したらその条件に合致する会社があるではないですか!
これが私と全研本社の出会いのきっかけです。

詳しく話を聞いてみると、全研本社は日本の労働力問題や人口減少をビジネスで解決しようとしているとのことでした。
私はそんな全研の事業展開やビジョンに魅力を感じ、そして新卒として現在「全研ブログ」の執筆に至っています。

今振り返ると、あえて最新鋭のデバイスを使わないというねじ曲がったアイデンティティの形成をしてしまっていた自分にとって、縁遠い存在であるITにこそ惹かれる一因があったのかもしれません。

脱抜け殻

仮配属期間は、VI事業部の営業部門でした。

営業部では、新卒は成長をゴールにするのではなく成果にこだわるということから、「日本一成果を上げる新卒」を全体で掲げていました。

この言葉に対して、100%「成果」にこだわり抜いた働きができたかというと力強く首を縦に振ることができないのが正直なところです。

主な業務であるテレアポ、架電リストの作成、商談時に用いる資料作成。
いずれも数字をほとんど残せませんでした。

しかしそのような中でも、実りが全くなかったわけではありません。
仕事に対して正面から向き合えるようになったことはポジティブに捉えています。

それは私以上に、私の成長と成果のために何をすべきか考えて、向き合ってくれたメンターや上司の存在なしに語ることはできません。

抜け殻のように負け戦を繰り返していた6月中旬の自分に別れを告げられたのは、どんな時でも手を抜かず、全力でぶつかってくれる当時のメンターである原田さんをはじめ、仲間がいてくれたからこそです。

それ以降は、リストアップや資料作成をする際に根本暁という男の介在価値をいかにして生み出せるか、日本全国にいる経営者たちの胸にある熱い思いをいかにしてテレアポメンバーに伝える「代弁者」になれるかを考えるようになりました。

好きになる天才を目指して

また、仕事に前向きに取り組むようになったことで感じたことがあります。

それは、全研で働くということは「1年で人はどれだけ変われるのか」という社会実験に参画しているということなのではないかということです。

今、私は毎日新しい会社、業界、知識、スキルに出会い、新しい課題と直面する環境に身を置いています。

今までの私は、興味関心がないものに対して、断固として扉を開けることがありませんでした。

しかし、日本全国のあらゆる会社、あらゆる市場を相手にしている手前、関心がないからといって門戸を閉ざしていてはプロとは言えません。

自分の興味のない、つまり自分の持たざる分野に関して好きになるポイントを見つける、好きになる努力をすることが求められます。

ランチの際に当時の自分の上司に当たる豊口シニアマネージャーから「“好きになる天才”になろう」という言葉をいただきました。

視野が狭い自分が今後活躍していくためには「好きになる天才」になり、新しいことに出会う度に、自分の地図に書き足していく行為を怠ってはいけません。

「一生に残る資料」作成

また仮配属期間の最後の月には資料開発チームの一員として、「一生に残る営業資料」を作るという仕事をいただきました。

自分の資料担当部分は、VI事業部が扱っている商材の料金体系が一目で理解できるページです。
わかりやすい資料を作成するためには、まずどのような商材があるのかを調査します。
そこから、いかにしてリサーチした内容を資料として落とし込むのか、そしてそれを可能にするデザイン知識の吸収。
どれもこれもゼロからのスタートでした。

そのため、朝礼で「一生に残る資料」を作ることになったと知ったときには、正直に申し上げて心の動揺を隠せていなかったと思います。
というのも大学時代、PowerPointを使ったプレゼンをほぼしたことがなかったからです……。

かくして、スキル0(ゼロ)からのPowerPoint操作&デザイン学習がスタートすることとなりました。

資料を作成しては、フィードバックをもらい、何度もPDCAを回しながら資料をブラッシュアップしました。
さらに資料のクオリティを上げるために、先輩方が作成してきた資料の良いポイントを盗んだりもしました。

このように工夫を重ねることで、最初に作成した資料と今の資料を比較するとかなりクオリティとしては高いものが作れたのではという自負があります。

それが「一生に残る資料」という素敵な言葉に適う出来であったかどうかは分かりませんが、素敵な仲間のもと一生に残る経験となりました。

Webマーケティングの最前線へ

IT用語テストの結果発表とともに、VI事業部のCS部門へ本配属となることが決定しました。

CSはSEOをはじめとして、あらゆる観点から運用サイトの改修を行い、成果の最大化を追う部署です。

自分のようなガラパゴス人間がITの最前線でやっていけるのかと若干の不安もありましたが、種が撒かれた先で最も美しい華を咲かせるという思いの元、ワクワク感が上回りました。

それでは実際に、現在CSで私が行なっている業務を紹介したいと思います。

CSでは契約を結んでいるクライアントの成果のため、SEOやリスティング広告、SNSなど様々な施策をしています。
その中でも現在、自分はリスティング広告の運用に関する領域を担当しています。

Google広告やGoogleアナリティクスの管理画面のデータから行うべき施策を日々考えます。
リスティングで出稿するキーワードが最適で、狙うべき層にリーチできているのか、その上でユーザーにとって魅了的に感じられる広告文を作れているか、その広告をクリックした人が行き着くランディングページでクライアントのサイトに納得感を持った上で送客するための設計になっているかなど、いただいた予算の中で成果を最大化するために行うべき方法は多岐わたります。

大切なのは目の前のファクト(事実)から、目標と現在の乖離をあぶりだし問題点を明確にすること。
その問題点に対して適切なアプローチを取るということです。

すべてのアクションを決める上で、その根拠を裏付けるデータが必要となります。
「なんとなく」はビジネスで通用しません。

意図を持っていないデータはただの雑音である」と上司である黒川マネージャーから言葉をいただきました。
目標や目的に基づいて、そこからの課題や改善点をデータから分析する。
ゴールありき、目的ありきで物事を考えなければなりません。

目の前にあるデータに基づき、成果を上げるべく日々、先輩方のアドバイスのもとPDCAを回しています。

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▲ お世話になっているリスティングチームの仲間との一幕。

一人前になるために

CSに配属されて早くも2か月が経過しました。

「半人前」にも満たない、強いて言えば「4分の1人前」の自分は改善すべきことが山ほどあります。

我々が扱っているポジショニングメディアの要であるバリュープロポジション戦略(VPP)を切り出す際に、ユーザーのユーズに即して、訴求方法を考えること。
過去のデータなどの統計に基づいて、改修案を考えること。
それらを下支えする検索リテラシーなど、向上させるべき課題が山積みです。

社会人の基礎的なスキルにしても報告や質問する際に提案ベースで持っていくこと、結論から話すようにすることなどビジネス書で一度は目にしたことがあるようなこともまだまだ十分にできているとは言えません。

そして何より、上記の要素を必要なものたらしめている相手の立場や気持ちになって想像するところに非常に大きな課題を抱えている状態です。

そんな課題を挙げたらきりがない自分を自分以上に信じてくれる、何とか成長させようとして思考してくださる先輩方。
お世話になった山口さんや、メンターの高橋さんからいただいてる時間、注いでくださる熱量、「プロ」として姿勢から「人と向き合う」「仕事と向き合う」とはかくたるものであるとしみじみ感じます。

日々、浮かび上がる改善点を解決する、自分も高橋さんのように「失敗の天才」になるべく、とにかく行動あるのみです!
注いでいただいた思いや時間に少しでも自分が報いるために、今よりも視座を高め、視野を広げていく。
そのために課題解決のプロである先輩方からドンドン盗んでいきます。

そして、欠けたるものを探し続ける人間という存在として、日々その穴を埋め合わせる行動をしていく所存です。
その先には、過去の自分、今の自分では想像できない光景が広がっているのではないかと密かに期待しています。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

以上、VI事業部の根本暁でした。